唐十郎作×蜷川幸雄演出の舞台。
作:唐十郎 演出:蜷川幸雄 出演:古田新太、宮沢りえ、小出恵介、 小久保寿人、大林素子、妹尾正文、 大鶴佐助、松田慎也、堀源起、 羽子田洋子、加藤弓美子、佐野あい、 金守珍、木場勝己 他 日時:7月11日(木) 19:00~ 会場:Bunkamuraシアターコクーン 盲人の影破里夫(古田新太)が伝説の不服従の盲導犬ファキイルを探している。新宿のロッカーの前で、フーテンの少年(小出恵介)や初恋の人の手紙を探す女・奥尻銀杏(宮沢りえ)に出会う..... 以下、感想です。 舞台は1970年代初期の新宿。舞台上には横長にコインロッカーがずらっと並ぶ。 本物の盲導犬が登場する。火を使ったり、仕掛けはいろいろある。 物語は海の向こうのアジアへと広がりを見せる..... 「隷属と不服従」というテーマはとても魅力的だった。 だが、その世界観が熱気をともなって表現されていたかというと......? 影破里夫役は古田新太さん。独特の雰囲気のある方だが、この劇では 鋭さや緊張感がやや欠けているような.....(舞台で何度か拝見していて、 毎回滑舌が少し気になる) 奥尻銀杏役は宮沢りえさん。綺麗なだけでなく、 実力のある女優さん(野田秀樹作の舞台での好演が印象に残っている)。 でも、この役には情念のようなものが足りない。フーテンの少年役の 小出恵介さんはよかったと思う。古田さんとの相性もよい。 アングラらしく、しかも風格があるのは木場勝己さん! セリフがよく響き、2役の1つには怪しい雰囲気があった。 意表を突かれたのは大林素子さん。身長と脚の長さに本当に驚いた。 音楽がパッとしない。古田さんは歌が上手いが、宮沢さんの歌は退屈。 ベートーヴェンの第九は使い方が陳腐..... アングラ劇にしては舞台が綺麗で、劇場のサイズが大きい。 70年代のアングラ劇は知らないが、80年代なら新宿(まさにこの劇の舞台)で アングラ劇を観たことがある。別の演目だが、ドロドロしていて過激だった。 本作からはそのようなアングラ劇のパワーはあまり感じられなかった.....
by moonlight124
| 2013-07-27 00:41
| 舞台
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Comments(4)
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tyo
at 2013-07-29 14:09
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お久しぶりです。
唐十郎の芝居は、大学時代、演劇部の公演(少女仮面と、あと1作、盲導犬だったかも?)を観ただけですが、印象が強かった覚えです。学内での公演でしたので、場所・雰囲気は、実にアングラでした^^;
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moonlight124 at 2013-07-30 00:45
>tyoさま
こんばんは。お立ち寄りいただき嬉しいです♪ ご覧になった学内での公演が「実にアングラ」だったそうで羨ましいです! この戯曲は1973年に唐氏が蜷川氏の劇団「櫻社」のために書いたもので、 当時はアングラだっただろうと思います。もう少し小さめの劇場で、 粗削りでも反骨精神のある(不服従?!)演者で観たかったです... 「少女仮面」の概要を読んできました。激しそう(面白そう)ですね! この数日後、劇団唐ゼミ(横浜国大での唐氏のゼミをもとに発足した劇団)の 公演(別の演目)があることを予定を立てた後で知って地団駄を踏みました(笑)。
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tyo
at 2013-07-30 18:23
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唐十郎さんの戯曲は、読んでると?な場面が多い印象ですが、芝居を観ると妙にわかりやすいんです。けっこう感動しました。唐ゼミという劇団があるんですね?!覚えておきます。
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moonlight124 at 2013-07-31 08:42
>tyoさま
唐十郎さんの戯曲は『芝居を観ると妙にわかりやすい』 そうなんですか! 他の作品も観たくなりました。 唐ゼミ=「青テント」(主に青テントで唐十郎作品を上演)、 劇団唐組(唐さんの劇団)=「紅テント」と呼ぶらしいです。
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by moonlight124
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